「英語高速メゾット」は、「笠原訳+高速リスニング」で英語の瞬発力をつけようという本です。
どちらかと言うとテキストをしっかり読むという本ではなく、CDを聞きながらテキストを補助的に見ていくタイプの英語教材といった感じです。
笠原訳は一般的にスラッシュリーディングと呼ばれているものに似ていて、英語をある考え方で英文を区切って英語の語順のまま日本語に訳そうという考え方です。
例えば、「私は、渡した、プレゼントを、昨日」こんな感じで日本語に訳します。
これにより帰り読みがなくなると言う考えのもと作られているのですが、私がネイティブと接してきて感じているよりも区切りが短めだと思うので初心者向けに作られている印象が強いです。
私の場合感覚ですので、ざっくりとですがネイティブはもう少し長めの英文の塊で捉えていると思っています。
ただ、笠原訳は基本ルールというものがあってその考え方にしたがって区切りますので、このへんの説明がない本と比べると違いは明らかです。
※優秀と言う意味です。
リスニングは5ステップでレッスン
高速リスニングも通常の英語の2倍の速度の英文を聞き取る練習をするのですが、これにより瞬発力が上がるとのことです。
この高速リスニングどこかで聞いたことが・・・そう、エブリデイイングリッシュやスーパーエルマーです。
どのメソッドが先に考案したのかは私は知りませんが、高速リスニングや速聴などと呼ばれ教材のレッスンに組み込まれているところをみると、やはり何らかの効果があるのだと思います。
英語の速度が早くなると言っても、人間が早口でしゃべっているのではなく、一言で言ってしまえば「音声の早送り」のような感じです。
ですので少し音が高くなって機械的な英語音声に聞こえます。
※高速リスニングのときの笠原訳(日本語訳)もこの感じで甲高い声になります。
リスニングは5ステップリスニングという方法をとっているので、全てが2倍の高速リスニングなわけではなく、英文のみの「ノーマルスピード&高速リスニング」、英文+笠原訳の「ノーマルスピード&高速リスニング」の4種類が5ステップで流れてきます。
その英文の内容に関してですがただのフレーズ集ではなく、ストーリーリスニングなので内容的にも覚えやすいものになっています。
英語高速メゾットで得られるもの
英語高速メゾットで得られるものは英会話の瞬発力です。
ネイティブの思考のまま訳していく
この2つを繰り返し行うことで英会話における瞬発力が得られるというのは理論的にも理解できる範囲ですし、実際に英語の語順で考えることができるようになって行きます。
ただ、これを聞いただけで劇的に英語が聞き取れるようになるとか、これを聞いただけでペラペラになれるようなものでもないということだけ は頭に入れておいてください。
私が試した限りでは、日本語に訳す際の帰り読みを直すのに良い本だと感じました。
高速リスニングに関しては、この速度で英語を聞き続ければ、英語が聞き取れるようになるのかどうかははっきりわかりませんが、高速リスニングのあとに通常の速度で英語を聞いてみるとなんとなく聞き取りやすくなっている気もします。
これに関してはエブリデイイングリッシュもスーパーエルマー同じ印象でした。
※教材によって速度は違います
また、ストーリーリスニングの内容ですが、英文法を順番に勉強していくようなリスニング内容になっているので、ただ聞くだけでなく英文法をいっしょに勉強していけば効果は倍増すると思いました。
最後の方にはトラベル英会話や電話での応対英会話もあるので、この本だけで英文もそこそこ勉強できます。
しかしながら、英会話をするのに十分な語彙が覚えられるようばボリュームがあるわけではないので一般的な英語教材と比べると収録内容が全然少ないです。
ここは本屋さんで購入できる本と言うことで割りきったほうがいいと思います。
価格も1836円と安いですしね。
ちなみに、私はこれしか持っていませんが、「英語高速メゾット」はこの本以外にもTOEIC用とか日常会話用などのシリーズが発売されているので、それらをすべて買い揃えればかなりのボリュームになるかもしれません。
ただし、10冊買えば2万円ぐらいになってしまい一般的な英語教材の金額になってしまいますので購入は計画的に。
中古も結構出回っていますので、探してみてはいかがでしょうか?