130.There is構文
さて、中学の英文法最後の単元です。
今回は、少しだけ特殊な文を紹介します。
英語の文章の基本は
主語+動詞
というエッセンスで成り立っており日本語とは違って語順がしっかり決まっているのが特徴だとお話しました。
ですが、例外はもちろん存在し、必ずしも主語+動詞という並び方でないものも出てきます。
感嘆文などもそのうちのひとつですよね。
さて今回は、主語+動詞の並び順ではない文体をもうひとつ紹介します。
それはThere is構文とよばれるもの。
「~がある、いる」などをの意味を表すときに使う文です。
thereという単語は、単独で「あそこに」という副詞として使いますが、there is 構文のときには「あそこに」という意味はなく、there+be動詞のまとまりで、~がある、という意味になります。
That is a big house.
(あれは大きな家だ)
There is a big house near the tree.
(木のそばに大きな家がある)
まず、文法的な部分を見てみましょう。。
That is a big house.
(あれは大きな家だ)
thatが主語、isが動詞ですね。
There is a big house near the tree.
(木のそばに大きな家がある)
thereはここでは「~がある」という意味ではありません。
there isで「~がある」という意味になります。
では、この文の主語は何でしょうか?
文頭にあるからthere・・・ではありません。
文法書によっては「形式的な主語」と解釈される場合もありますが・・・
成り立ちとしては、本来の意味である「あそこに」という使いかたで
A big house is there
(あそこに家がある)
という基本に従った文が倒置して現在の姿になったと言われています。
なんにせよ、主語は「a big house」つまりthere+be動詞の後ろに来たものが主語、と覚えていてください。
there is構文の注意点
日本語では「~がある、いる」が特に多用されるため、日本語的観点からthere is 構文を使いまくる傾向にあります。
ですがthere is の文章を使うときには、注意点があります。
1.それが「ある」特定の場所を示す
まず、there is 構文では、“There is a dog.”のような使い方はしません。
「どこに」という副詞を伴わないと不自然なのです。
There is a dog in the doghouse.
(犬小屋に犬がいる)
など、場所を特定する語が続きます。
2.新規の話題で使う
there is 構文は、文脈の中で、たいてい新規のものごとを話すことについて使われます。
たとえば、ある特定の本屋さんの話をしていて、その本屋さんはどこ?と聞かれた場合には“There is a bookstore on the corner.”(角に本屋があります)とは言いません。
The bookstore is on the corner.
(その本屋は角にあります)
のようにいいます。
その理由は、3を読んでいただければ分かります。
3.代名詞やthe、固有名詞など何かと特定する単語とは一緒に使わない
there is 構文は、新規のものごとを話すときに使います。
ですから、定冠詞theを伴ったりthatやthisのような指示代名詞を伴ったり代名詞を伴ったり固有名詞と一緒に使ったりはしません。
定冠詞や代名詞は、話題の中で既出のものごとを指す場合に使うため、there is 構文と一緒に使うと非常に不自然です。
固有名詞や代名詞を伴うときは、thereは「あそこ」という副詞として使われています。
He is there!
(彼はあそこにいる!)
いかがでしたか?
これで、中学の単元はひととおり学習しました。
次は、高校レベルでしっかり実力をつけましょう!