26.定冠詞、不定冠詞「a」と「the」
出ましたね。
これが日本人の苦手な「a」と「the」。
“ a ”と“ the ”の使い分けに関しては、かなり奥深いので突っ込むと大変なことになります。
日本でも外国でもベストセラーの文法書「Grammer in use」でも、“ a ”と“ the ”に6レッスンも割いています。
ちなみにTOEIC対策の方は、TOEICでは英作文がないので、ここは突っ込みすぎないのが得策です。
ですから、ここでは本当に基本的な部分のみ説明し、次のステップでTOEICの必要に応じて説明していきます。
ちなみに冠詞とは、名詞の直前につけて、どのような名詞かを説明するものです。
不特定のものにつけるのは「a」で「不定冠詞」、
特定のものにつけるのは「the」で「定冠詞」といいます。
不定冠詞は、後に修飾する語が母音で始まる場合は「an」になります。
これは、可算名詞の部分でも説明しましたね。
a tree
an apple
このようになります。
anで間違いやすいのは、つづりは母音でないのに発音が母音の場合。
“ hour ”(時間)などはhで始まりますが読みは「アワー」ですので
an hourとなります。
同じような感じで
umbrella(アンブレラ)も“ an ”になります。
要注意です。
可算名詞が複数の場合は、冠詞がつきません。
“ the ”は一応「その」という意味で、ある特定のものを指すときにつけます。
それで、こう覚えてしまいましょう
会話や文章は、会話の相手や読み手など、相手があって成り立つものですよね。
それで、話し手が相手に対して「これ」と特定できるだろうなー というものについて「the」を使い、
特定できないだろう と思うものに「a」をつけます。
たとえば昨日図書館に行った?
という場合。
Did you go to a library?
この場合は、図書館が近所にいくつかあって、どの図書館かは分からないけどとにかくどっかの図書館に行きましたか?
というニュアンスになります。
Did you go to the library?
この場合は、事前に○○図書館に行くんだ、と話し手が聞いていたり、またはその近辺に図書館がひとつしかないなど、
もう「図書館といえばココ」というのが分かっているようなニュアンスになります。
では、この2文の違いは分かりますか?
I read a book yesterday.
I read the book yesterday.
上は、文庫でも新書でも、なんでもとにかく本を1冊読んだ、ということです。
本が何か、ということは焦点があたっていません。
読書週間でもあったんでしょうか。
下の文では、話し相手と読む本について事前に話していたことが考えられます。
ですから「あの本読んだよ」ということになります。
もしかしたら相手からオススメされた本だったかもしれません。
「不特定のa、特定のthe。使い分けは話し手次第」
の意味がわかっていただけましたか?
◇aとtheの注意すべき用法
“ a ”と“ the ”の使い分け以外に、もう少し覚えておいてほしいことがあります。
ほんの少しだけなので、がんばってください。
★「~ごとに」の a
I play the piano two hours a day.(私は1日に2時間ピアノを弾きます)
I play tennis twice a week.(私は2週間に1度テニスをします)
“ a ”には、「~ごとに」の意味があるので、上の文のような意味を表す場合に使います。
この用法はアタリマエに出てきますので、読んで意味が分かるようにしておきましょう。
★ひとつしかないものは the
「定冠詞」ですから、ひとつしかないものには無条件に「the」がつきます。
【惑星】
the earth
the sun
【共和国、連邦、王国など】
the United States
the United Kingdom
★冠詞がいらないもの
冠詞がいりそうで、いらないものもあります。
基本的なものだけあげますので、覚えましょう。
交通手段
I went to the library by car.(私は図書館に車で行った)
食事
Shall we have lunch?(ランチ行きませんか?)
季節
I like fall the best.(私は秋が一番好きです)
目的としての場所
I went to bed at 9:00 last night.(私は昨晩9時に寝ました)
※ベッドに行く、ではなく寝るための目的としてベッドに行くので、go to bedで「寝る」という意味になります。
モノとしてのベッドには冠詞がつきます。
I bought a bed yesterday.(昨日ベッドを買いました)
I go to school at 8:00 everyday.(私は毎朝8時に学校へ行きます)
※go to schoolのschoolも、勉強しにいくための目的として使うため冠詞がいらず意味は「学校に行く」となります。
◇その他慣用表現
楽器の演奏は“ the ”をつけます。
play the piano / guitarなど
午前中、午後などはtheをつけます。
in the morning / afternoon
“ the ”については、ほかにも細かい使い方がありますが、これは次のステップでTOEICでの必要に応じて説明していきます。
とにかく今は、基本だけ覚えましょう。