16.will=be going toではない!!
前回“ will ”を使って未来のことをあらわす方法を紹介しました。
そして、「be going to 動詞の原形」でも未来のことをあらわすことができます。
ですから、 will = be going toと学校で習った方や、テストで書き換え問題が出た記憶がある方も多いのではないでしょうか。
しかし、これは大きな間違いです!!!
“ will ”と“ be going to ”は、ニュアンスが違います。
私も中学時代は、「will=be going to」と教わり、素直にこれを信じていて、書き換え問題は得意げに解いた記憶があります。
ですので、この事実を知ったときは衝撃でした。
では、どう違うのでしょうか???
will
“ will ”は前回も説明したとおり、名詞で「意思」という意味がある単語です。
I will~とした場合、「話し手の意思」が含まれたニュアンスになります。
前回の「単純未来」で説明したとおり、単純に未来を予測する場合にも使います。
be going to
一方、“ be going to ”は、現在進行形が入っているだけに、「未来の状況に向かって進んでいる」というニュアンスが含まれます。
「すでに決まっている、未来の予定を話すときに使う」ことが多いのです。
もちろん、どちらを使ってもあまり変わらない場合もありますし、話の流れでニュアンスが変わったりする場合もありますので、絶対にコレ!とはいえません。
しかし、それでもやはり“ will ”と“ be going to ”はイコールでは結べません。
詳しい違いを、例文をあげて見てみましょう。
willとbe going toの違い
違い①
will = 話の流れでいま決めた
be going to = 前から決まっていた、予定していること
分かりやすいので日本語で例を出します。
willを使う場合:
「 パーティしない?」と提案され、「いいね!じゃあたくさん人を呼ぼう!」という場合。
I‘ll invite many friends.(友達をたくさん呼びます)
その場でパーティをやる話になって、思いつきで「友達をたくさん呼ぶ!」というなら“ will ”です。
be going toを使う場合:
「パーティを企画したんだけど、たくさん友達を呼ぶ予定なんです」という場合。
I‘m going to invite many friends.(友達をたくさん呼ぶ予定です)
自分で以前からパーティをやろうと思っていて、誰を呼ぶかも事前に決めていた場合は“ be going to ”です。
違い②
will = 現在の状況はどうあれ、未来はこうだろうと予測
It will rain this afternoon.(午後は雨みたいだよ)
今は晴れてるのに天気予報では午後から降水確率80%、とかそんなイメージでしょうか。
あまり根拠なく、単純に未来のことを言うときは“ will ”です。
be going to = 現在の状況から判断して、未来を予測
It is going to rain this afternoon.(午後思いますから雨が降りそうだね)
たぶん時間はお昼前、雲行きが怪しくなって、雨雲が近づいてきている。
これは午後は雨だなぁ・・・と、事実に基づいた予測のときは、“ be going to ”です。
ですから、こういう場合は“ will ”のほうが確定度にこだわらず使うことができます。
もうひとつ例をあげましょう。
病気になった友人について話すとき。
1.He will get better soon.
2.He is going to get better soon.
どちらも「彼はすぐによくなるだろう」と言っているのですが・・・
どう違うと思いますか?
“ will ”は、「よくなればいいなぁ~、きっとすぐよくなるよ!」的な希望的観測の場合でも使えますし、根拠があっても、「先生が有名」とか「たいした病気ではない」など、あやふやな理由でも“ will ”で話せます。
要は「話しての単なる推測」は“ will ”です。
“ be going to ”はもう少し根拠がある場合に使います。
たとえば、「3日前に入院して、今日またお見舞いに行ったら、見違えるほど回復していた」とか「昨日は熱が40度あったのに、今日は38度だった」とか、
現在の経過に即した根拠があって話しているイメージです。
まとめ
will : 今決めたこと、本人の意思、単なる推測
be going to : 事前に決めていたこと、未来に向かって進行中の状態
※また、通常の現在形 “ be ~ing ”を使って直近の未来をあらわすこともありますが、これに関しては文脈で判断できるのでここではスルーしてしまいましょう!
will = be going to ではない、ということがお分かりいただけたでしょうか。
現在の中学校でどう教えているかは分かりませんが、ぜひこのあたりはしっかりと教えてほしいものですね。