前回は、never、noなど、not以外の否定語を勉強しましたね。
今回は、notを使った否定のバリエーションを紹介します。
宿題の解説は中盤で出てきますので、まずは読み進めてみてください。
85.notのバリエーション
notは「全部を否定」するだけでなく、「一部分を否定」する場合にも使えます。
基本的なものを2つあげますので、これはしっかり覚えてください。
1.not ~very much
a.I don’t like the movie.(私はその映画が好きではない)
b.I don’t like the movie very much.(私はその映画があまり好きではない)
a.の文だと、「その映画」は「好きではない、というよりは嫌い」という意味になります。
b.ですと、not~very muchで「あまり~ではない」という意味になり、嫌いではないけど、あまり好きではない
ようなニュアンスになります。
very much(すごく~だ)をnotで否定するので、「あまり~ない」という意味になるのですね。
2.not always(常に~というわけではない)
alwaysは「常に」という意味ですが、notと一緒に使うことで「常に~というわけではない」という部分否定の意味になります。
a.Your parents are not right.(あなたの両親は正しくない)
b.Your parents are not always right.(あなたの両親はいつも正しいわけではない)
a.だと、全てを否定していますが、b.では、「常に正しいわけではない」という部分否定の意味になります。
3.not all(全て~というわけではない
not allで「全てが~というわけではない」という意味になります。
ここで前回の宿題です。
次の3つの文を比べてみてください。
a.All of the students in this school can swim.
b.Not all of the students in this school can swim.
c.None of the students in this school can swim.
a.All of the students in this school can swim.
これは問題ないですね。
all of the childrenですから「この学校の全ての生徒たちが泳げる」です。
b.Not all of the students in this school can swim.
これが今回の“not all”です。
allを否定することで、「全部ではない」となります。
ついつい「この学校の生徒はすべて泳げない」とやってしまいがちですが、「全て」という言葉を否定するので「全て~というわけではない」になるのです。
「この学校の全ての生徒が泳げるわけではない」です。
泳げる人もいれば、泳げない人もいるということですね。
じゃあ、「この学校の全ての生徒が泳げない」と、全否定の意味にする場合はどうしたらよいの?
という疑問を持つ方も多いと思います。
それがc
c.None of the students in this school can swim.
です。
noneは「誰も~ない」という意味の形容詞ですから、はなから可能性はゼロです。
これらを見てお分かりかも知れませんが、“not”よりも“never”や“no”のほうが「強い否定」なのです。
意味の強さは
never>not
no>not
なのですね。