5.自動詞と他動詞の見分け方・・・注意すべき動詞
さて、1,2で自動詞と他動詞について触れましたが、もう少し突っ込んで説明しておきたいと思います。
自動詞 = その動詞だけで完結する動詞
他動詞 = 目的語「~を」がないと成立しない動詞
ですが、ちょっとややこしい単語もあります。
間違えやすいので、少し詳しく説明しましょう。
★ややこしい自動詞★
自動詞 = 自分で完結できる動詞と説明しました。
go(行く)、 come(来る)、live(住む)などは自動詞です。
行く、住む、見る。
日本語で考えても誰にも迷惑をかけず、自分で完結できますよね。
ですが、意味的には「どこに?」と付け足さないと物足りない言葉です。
ついつい「他動詞」と間違えてしまい
× I go school.
× I live Tokyo.
などとやってしまいがちです。
さて、それでは自動詞に「~に」の要素を付け加えたいときはどうしたら良いでしょう?
go(行く)、come(来る)、live(住む)look(見る)などの自動詞を使うとき「どこに」の要素は「前置詞と一緒」に付け足します。
go to school
come to my house
live in Tokyo
look at that window
のように使います。
それにしても、ややこしいですよね。
ややこしい自動詞、他動詞については、こう考えてみると分かりやすいと思います。
自動詞の見分け方
「その行動が、誰にも、何にも影響を及ぼさず、自己完結できる動詞である」
go(行く)、come(来る)、live(住む)look(見る)などは、対象物はあっても、それに影響は及ぼさず、自分がどうするか、という行動ですよね。
ただし、この判別方法は時間がかかるので、基本的な動詞は、“ 動詞+前置詞 ”のセットで覚えてしまい、
自動詞か他動詞か考えなくても反射的に分かるように しておくことがベストだと思います。
どうしても悩んでしまった場合に、判別方法を使ってみましょう。
★自動詞と他動詞の見分け方★
他動詞に関しては、「目的語を取る動詞」なのですが、
上記の自動詞のようにまぎらわしいものもあるので、まずはこう覚えましょう。
★ややこしい他動詞★
他動詞は、人が主語だとあまり迷いません。
ですが、非常にややこしい「モノを主語に取る他動詞」に惑わされます。
まず、人が主語の他動詞を見てみましょう。
He broke the window.
彼は窓を割った。
窓が割れてますよね。
窓に影響を及ぼしています。
何の疑問もなく「他動詞」ですね。
ですが、英語ではモノが主語、人が目的語にする他動詞がたくさんあります。
日本語は、「人を主語」に文を作るので、日本語では他動詞に思えなくても、英語ではバリバリ他動詞、ということがあります。
英文を読んでもなれないうちは「?」ですし、日本語に直訳してもとっても不自然です。
まずは、これを英訳してみてください。
「私はあのショーに興奮した」
× I excited at that show.
日本語で「興奮する」と考えると、自動詞のように感じてしまいますが、不正解です。
“ excite ”は他動詞で、「~を興奮させる」という意味です。
そして目的語に人を取る動詞です。
ですから、英語的に考えて
「ショーが私を興奮させた」と作文します。
○ That show excited me.
目的語を「私」に取ります。
また、「私」を主語に文を作ることもできますが、要注意です。
「私」は「ショー」に「興奮させられている」のであり、勝手に興奮しているわけではないのです。
ですから、私が主語なら
I was excited at that show.
(私はショーに興奮させられた)
と、受動態になります。
※受動態については詳しく説明します。
TOEICでは、この「モノが主語」の問題もかなり出ますので、こういう英文にも意識して慣れておきましょう。
例)
That noise irritates me.
あの騒音は私をいらいらさせる。
自然な日本語ですと、「あの騒音がいらつく」といったところでしょうか。
The performance amazed me.
「あのパフォーマンスは私を驚かせた」
これも意味は分かりますが、日本語ではめったに使いませんね。
日本語なら「私はあのパフォーマンスに驚いた」となります。
「感情を左右する」動詞が多いですね。
「モノが主語」だったときの注意点
「動詞」と「人」と「モノ」の関係をよく考える!!
「人の感情に関するコトバかどうか」を見極める!
★同じ単語で用法が自動詞、他動詞 両方の用法がある場合も!!
ひとつの単語には、さまざまな意味や使い方があります。
これがまたややこしいのですが・・・。
あまり突っ込むと、パンクするので、ここでは「こういう場合もある」程度にとどめておきます。
・名詞で使う場合と、動詞で使う場合
work(自動詞:働く、名詞:仕事)や・自動詞としても、他動詞としても使う場合move (自動詞:引越す、他動詞:動かす)
などがあります。
ややこしいですね。
辞書などを引くときは、その単語にどんな用法があるかもあわせてチェックしておくと良いと思います。
go to school
come to my house
live in Tokyo
look at that window
He broke the window.
That show excited me.
I was excited at that show.
That noise irritates me.
The performance amazed me.